太陽少年

  • 2017.05.30 Tuesday
  • 22:22

初恋と天国少年

世界中の罪や穢れ、屈辱というものを一心不乱に背負う宿命がもしあったら、そんなものを

だれしも自分が背負いたいとは思わない。

それを背負おうと思うものがいたとしたら、そいつは神様だよ。

到底普通の人では、それは嫌だとおもう。

SAVIOUR(救世主)というのはだれよりもそういう想いをする存在なのだろうか。

最高の地獄に落とされて、それを全人類に祝福されること。

地獄へ落ちることを祝福されることが宗教となったこの地球という惑星は

いま、確かに悪魔が回しているとしかぼくにはおもえないんだがなあ・・・・・・・

僕は人々がいう天国というものが嫌いだ。

そう学校の校舎で僕はおもっていた。だからといって

地獄が好きなわけでもない。楽園にみんなが住めるなら、世の中が平和ならそれが一番いいに決まっている。

でも、偽善的でいい人ぶって言葉はきれいだけれど

去勢された羊の群れみたいな人々がいるような天国というのは

ほんとうに天国だ、楽園だと感じられるようなところではないのではないか?

そうおもうからである。そもそも宗教家の天国って、かなり自分たちの認めた人たちだけしかいけないことになっていて

そういう都合のいい作られた虚構の天国というのも、心が清らかな人のものなのか?なんだか本物ではないとおもう。

きっとそれって、見栄っ張りの人が住む地獄に近いものかもしれない。そういう反発心が僕の胸にくすぶっていた。

この世の中には天使と悪魔がいて、天使と悪魔が入れ替わって世界を運営しているとしたら

僕はすごくうなずける。ひねくれ者って思われるかもしれないけれど

正直言ってそう思ってしまうような現実ばかりがおおすぎるじゃない。そんな僕は今地獄に住んでいる。

僕は照彦(てるひこ)。いま13歳。剣道の帰りです。

ああいや、名前はゴミだったか。そうか。それかよく男子から頭をたたかれる「欧米かっ!」というあだ名かな

よく頭を廊下でたたいてさらし者にされるのである。女子からは

「最初はいい人と思ってたけど、いじられて気持ち悪いからかかわらないようにしよう」

といわれるようになった。そういうのも慣れている。自己評価は「僕は気持ち悪くてみんなからは死んだほうがいい人間」

なんだなと思って生きている、今日も・・・。

この名前のせいで周囲の人からは「あああフラメンコの・・・」といわれるんだけれども。

最近その意味がようやく分かって、平成生まれの平成育ちにはわからない

旧世代のたとえだったので困惑してしまった。ほんとうに大人とのジェネレーションギャップはこういう時に感じる

僕自身学校の生活にも慣れて、中学のくらしに適応できているみたい。でも

剣道だけはイメージと違っていて、これ以上長く続くかわからない。

学校の先生も軍隊のように怖い。なんかあったらすぐあざが出るほどに殴られるんだから。

でも、そのくせ自分たちはいじめや非力な生徒たちからお金をだまし取る不良少年たちを

取り締まったり、そういう人を殴らない。すごく優しくかかわっている。ビビっているのだろうか?

こういうのの一つ一つを観察していると「大人って嘘つきだな、基本的にみんな信用できないんじゃないか」

そうおもってしまう。こないだだってクラスで自殺者が出た。

だけれど、先生は「クラスの子に問題があったので、その理由をみんなで道徳の時間考えましょう」

としか言わなかった。なんだその収め方。僕はこの時限りは内心腹が立った。

大人の人って子供の時から怖い存在だったけど、ちゃんと言うことを聞いていたら、正しく物事を教えてくれる立派なものかと思っていた。

もちろんそりゃないとは思うが、まさかここまでゆがんだ人々が多いとは。

子供ながらに何もわかっていなかった。

その数日後、先生がいじめの標的となったと友人が言ってくる。ベランダに締め出され、新任教師の英語の先生。

僕らの担任だったから、大人のプライドが全面崩壊だった。先生あらあら、泣き崩れちゃった・・・

ベランダの外で生徒たちに猿のように嘲笑され 泣き崩れるきれいな先生が花のようだったが、近くで見るとさして美人ではないので

僕もこのどうしようもない状況、なきたいわ、そういう感じだった。というか僕が休んだ日にそう言うことになったというので

衝撃的だった。

そして殴っていた屈強なスポーツマンの先生も、自殺しちゃった。自殺へ招いた生徒も過呼吸に。

なんでこんなにみんなバッタバッタこんなことになるの?

すごく不思議だった。

そんな僕もこの数年後、まあここでは語れないほどに話せばいろいろあって、紆余曲折の後自殺未遂を図るんだけれど

ガソリンスタンドで洗剤を焚いて、遺書を残した

すべての人々に復讐はしないが、もうどうすることもできない。お父さんお母さん、さようなら…って

でもその数秒後、そんな自分がものすごくイラついた。多くの人々を裏切るって感じ

自分を殴りたい気持ちになってしまった。

どうして自分ってこんなにも身勝手なんだろう。

どうして小さな子供たちの社会で「気持ち悪い」とか「触るな」とか「きゃははは!」と毎日全校クラスから嘲笑され

家族の悪口まで多く言われ、入学した高校でプライドも壊されて気持ちの悪いモンスター扱いを

長い間されてみると、だんだん精神が死んでいって

どこかに逃げ出したくなってしまう。

そういう甘えた気持ちになっている自分を恨めしくなるのだ。

なんていうやつ。本当に情けなくなり、といって誰かに強く当たることもできず、

そのあと死人のようになって、挙動不信になり、他人に言動を気にするようになり、人目を気にするようになる。

いちはやくアルバイトをし働きながら職を転々として、学校を転校する

この日から目の焦点が合わなくなっていった。

「おれさ〜、いじめられたやつの気持ちがわからないから、どちらかというと、いじめる?ほうじゃない」という先輩

「盗みくらい普通にやってるって?」

「人間というのは、混沌とした矛盾したものだよ、そういうものだよ」という悩みを打ち明けた時の家族の対応

「君と話していると嫌気がさすんですよぉ」といういじめを隠ぺいする変態教師

「わたし・・・レイプされたの。それも輪姦。それで体を売っているんだけど、私に同情してくれる人ってあなたくらいね」

そう涙を流していたら、平気でぼくを売り飛ばそうとしてきた女の人。

この世の中で、正義って、何?勧善懲悪のような世界観が、ぼろぼろと壊れて音を立ててゆく。

温かさややさしさ、真っ白いもの。

ぜんぶぜんぶ。ボロボロに壊れて。涙が消え、笑顔が消えてゆく

「本当にそんなくだらないことで悩むなんて、本当に恥だわあ」という親戚。

えっ、あなたたちも頼れないの?家族じゃないの?僕の味方はどこにいるの?

だんだん気がおかしくなっていき、路上で発狂するようになる。

どぶの中で泥水を飲もうとしたり、購入したバイクで土手に突っ込んだり

思い出せば、あの日から僕はみんなにされていたことが忘れられず、何も言わず体ばかりを鍛えて過ごすようになった。

一見想像もつかないほどほっそりとしたたくましさとはほどとおい見た目のなかにはながい間彼らにされたことを

思い出しながら鍛えた体があった。なにかの怨念を打ち込むかのように暇なときは陰で肉体を鍛えていた。

自然の中での鍛え方だったので、体そのものが肥大化することはなかった。運動能力だけは上がったものの

うだつの上がらない性格はかわらなかった。

体をつくってきた効果を発揮することもなく、しずかに過ごしていた。人を殴ることも、叩くこともできない性格だったからである。

なぜ自分を乗り越えなければともがくになったというのも、僕自身の周囲の人々の言葉によるものも大きかった。

ひ弱で頼りない女々しい奴、そういう指摘が嫌だったのである。少しでも強くならなくちゃ生きていけない!生存本能だった。

12歳のころ、少し自分のこれらの悩みをちょっとだけ親戚に相談しようとしたことがある

そのとき親戚のある人から「おまえはマザコンだから、だれにも悩みなど打ち明けるな。男だろ?!」といわれ

殴られたのだ。別にマザコンというわけではない。母に悩みを一回相談しただけ、それがマザコンなのか?

あちらの親せきは特殊に武家のような実の子を殴る教育をしているので

それが子供の精神を壊すきっかけになるとは思っていなかったのである。

悪気はなかったにせよ、そういう無意識の一言で、「ああ、僕はマザコンで気持ちが悪くてみんなが死ねと思っているんだ」

とおもうようになり、弱みを見せたくないから、周りに、特に母さんに申し訳ないから

悩みを話さないようになる。そうすると数年もたつと、だんだん目の焦点が合わなくなってきて

真面目に生きているのがばからしくなってきちまって。

どうして正しく思いやりを持って弱い人を助けたり、自分がかばおうとしただけで、俺が標的にされるんだよ?!

俺は、いじめの的にされていた子を助けたかっただけなのに、本当のことをいっただけなのに

畜生、みんな嘘なんだ、みんな悪魔だ、この世の中も悪だこの世界も悪だ、この宇宙も悪だ

事件もテレビも社会もすべてのものがそうだ、歴史もそうだ!

すべてのものが悪!悪!悪!悪!もう壊れてしまえ!うわーーーーーーーーーーーーーーーーー!

「照彦!やめて!」

すべての人々の制止を振り切り、俺(僕)は繁華街に飛び出していた

暴れに暴れて、コンビニであの頃のように俺を馬鹿にしてきた奴らと出会ったので、止められなかった

いつか食らわせようと溜めに溜め込んできた、僕の右ストレートが奴のほっぺたを粉砕して、ぶちのめした。

・・・ということになったら、どうしよう。とイメージしただけで、明らかにひきつった笑顔で僕は店を出た。

相手に直接的にそんなことはできない"僕"。

人を傷つけるのは、傷つけられるのよりも嫌だ。そういう自分がしゃしゃり出てくる。

妙にそういうところは理性的だった。後先を考えていたからだろう。

そんなことをしても、だれも笑顔にはならない。それはわかっている。

でも、このやるせなさをどこにぶつければいい?

いったい、自分は何のために生まれてきたんだろうか・・・・?

人間というもの、社会というもの、いろいろなもの、温かさというもの。すべて、絶望しちゃう。

それってこういうことなんだとおもう。絶望しきって、それをかなり後で超えたとき、大切な人から裏切られた時

すべて無くして、世界でたった一人になった時、完全に一人になったとき、発狂していた。

ほんとうに人間の精神がおかしくなり発狂すると、こういうことになるんだ。と思った。

このとき、とんでもない異変が体を襲い

口から血アワが出て、とんでもない苦痛が肉体を襲った。

ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜!と脳内が錯乱し動けなくなって

ウジ虫が1万匹くらい僕の目から口から鼻からもぐりこんでくるイメージが襲ってくる。

怖くて怖くて仕方がない。立っていられなくなり、どこが前なのかうしろなのか見えなくなって

叫びながら外に出て、近所の人々が「こいつは頭が狂った!」と噂するようになった。

まともに歩くことができなくなって、ご飯を食べられなくなった。過呼吸が長期間続き全身をけいれんが襲った。

要介護者のような状況に陥ってしまったのである。畳の上でのたうち回るのを近所の住人が「あそこの息子さん、死んだのかしら?」

と噂をするのを僕は聞いて、「ちくしょううううううう!」と畳を動けない体でかきむしったのを覚えている。

そんななか、僕は母に連れられて絵の展覧会に連れていかされる。そこで絵を描いている人は、なんと

体全体を機械につながれている人。事故にあった後遺症で口で絵を描いているのだ。

とても心温かい文章に、メッセージ。苦労が身に染みて、僕も涙が出てきてしまった。

「人のために絵を描いている温かい心!本当に、本当にすばらしいです!ありがとうございました!」

僕は鼻汁いっぱいに彼に感謝すると彼は喜んでいた。

その感動したことを素直に喜びとともに芸術家の親せきに話そうとすると、「お前頭おかしいだろ?俺はな、自分の感情だけで絵を描いている。

少なくとも人のために描くっていうのが、偽善なんだよ!俺は最近絵じゃ食えなくて介護の仕事をし始めたけど

介護されてる人は、自分と同じ人間なんだなって初めて気づいたよ。彼らと俺は同じじゃなくて

俺は芸術家なんだって思っていた時期もあったけどね」その言葉を聞いて、何か裏切られた気になってしまった。

あしょる日知り合いが僕を車に乗せて病院へ連れてってくれるという話だった時、知り合いが

「本当に役立たずってこういうことだよね?君の立場になってみたいよ」

という言葉が、僕をパニックが襲ってしまった。失神しそうになり、車は止まり、中かふら僕は走り出して

いや、半狂乱で地べたを張ずっていた。そうして気が付いたら、ながい時間が流れ夜の川の前で倒れていた。

と気が付くと、ん?目の前に一人の女の子がいることが見えた

これは幻覚?妄想?なんなんだ、これは!

「はよ家帰れ。母ちゃん泣いてるぞ」

ちょっとドッキリしてしまうような透き通ったガラスのような瞳の少女が僕を見つてめていた…

気が付いたら少女の姿はなく、霧のように誰もいなかった。

あまりのことを聞きつけた親戚が、知り合いの霊能者のもとに僕を搬送した。

母の実家に近いところに住むいかつい格闘ゲームに登場しそうな男の方が現れた。

不動明王をまつる霊能者がいった。

「きみ、よく自殺しなかったな…!

きみは・・・・・・・・・・・・人間たちの醜い部分ばかりを、闇の部分を見て生きてきた。

ほんとうに、ほんとうにつらかったな。本当に、俺はそれを分かるよ」

その能力者は、立岩さんという方で、30代くらいの若手霊能者で世間的に隠れた有名人物だった。

メディアには出ず、人目に付くのを嫌う人であった。

立岩さんはとてつもない人であった。きみはこの神社にかかわりがある

そこには真名井。と書かれたある神社だった。

「ここにいきなさい。かならずきみがうまれてきたわけがわかる」

「心を落ち着けて、少しずつでいい。体を治していけばいい」

「おいも君と同じ時期があった。でも、この世界に、人間たちに絶望したら、いけない。

君は多くの人を愛して助けていける愛を持っているのだから!

・・・・教えておきたいことがある。

君も多くの霊的なものをみえるようになる。

それを覚えておけ。君も、目醒める!」

意味深なことを言われ、もう一人の能力者のもとへ行くと

そこにはもう一人とんでもない霊力を持つ霊能者の老婆がいた。

そのときおもってもいなかったことを彼女は言うのだった。

「あんたは、神様の魂を持っているんだよ。そう観音様、水の神様が言う。」

か、かみさまあ?

僕が、神様の魂を持ってる?はいい?

いきなりには理解できなかった。だが、あまりにもおかしすぎるほどに魂が真っ白い。といわれた。

彼女は次々と僕でも知らないことを言い当てていった。

彼女の自宅に女神を祀る祠があった。

「この神様かい?こりゃね、お祓いするときの女神さんだよ。あれ、荒魂の神様って儂らはよんどる。

この女神さまがあんたのことを○○っていうからね。私もちょっと信じられないんだけれど」

どういうこと?意味が分からないまま帰ってしまう。

神様の水というものをもらい

わけもわからないまま、家に帰った。

いろいろなことがあったが、彼女たちの言葉は、とても重たく僕の胸にのしかかり生ける指標になった。

それがあたらしい僕の福音だったのかもしれない。

それから、生きる希望が一つだけできた。

それが信仰だった。

この世の中で、僕のもがいているすべてを見ていてくれている人が一人いる

それが正しいこの宇宙を動かす力なんだ!それがもし"神"というのならば・・・・・

ぼくは、神というのを信じよう!

いまどき誰にも理解されない道であっても、それがこのさき僕を地獄に導く険しい道であっても・・・

この何物も正解を教えてくれない、正しい正義の存在しない

愛も本当のことも誰も偉い人も教えてくれない、救いようもない完全無欠の闇の世界で

法で裁けない悪人たちばかりが跋扈する、信じられないこの世界で、この地獄の世の中で

もし正義があるならば、僕は変人奇人だって言われてもいい「神様」がその正義なんだと思うよ。

だって・・・・・・・テルヒコは思い出した。自分が籠ノ鳩という実家に生まれ落ちた日

「不思議な龍の背中にのって実家に来た夢を見たことを」

「大神様、あそこが僕のおうち?」と僕は呼んでいた。

大神のことを6歳の僕は狼(おおかみ)と誤解して覚えていた。同じ言葉でも意味は違う。

すべてのものをすべて捨てても、それでも僕は神を信じなければ、これから先の未来はない。

そうおもったやさき、人ごみの中に角の生えた少女が見つめている姿を見つけた

「人界での修業はどうじゃ?いろんなものがおって、おもしろいじゃろ?」

「はっ?!」

少女の姿はすでになく、そのあとで僕の心にこう響いた。

「契約は完了したな?お前は私のものじゃよ。テルヒコや。おまえのからだはもうおまえのものではない」

たしかにそのとき、そう聞こえていたんだ・・・。

そうやってがむしゃらにすべてのことにぶつかっていったころには

体の震えは消えていき

きがついたら、家に帰宅すると変な男の子が見える

「あれ?君、ここはおうちじゃないぞ?」

というと、男の子がすっと消えた。

・・・・見えだしている?!

そう、この日から僕はなんだか、見えぬ世界の者たちが、リアルに大勢見えるようになっていった。

先の霊能者の人々は、僕の恩人であり、その時期においての心の師匠となったのだなと思う。

少しの時間彼らと連絡を取り合いながら、様々な基礎を学んでいくように教えられた。

体質を変えてゆくため、瀧行にいけ そういわれ毎日瀧をあびたり 瞑想したり

毎日修行を続けた。すると確かに霊能者らが言うようになって、

ほんとうに僕の肉体が日に日に変貌していくのがわかった。

そのままにしているだけで、木の精霊 水の精霊 多くの人々の思念や 未来に起こることのすべてが見えるようになった。

あまりの変化に体を副作用が襲い、人込みでは多くのイメージが見えすぎてあまり自然以外の場所に引けなくなった。

最初は自分は大丈夫か?と疑ったが。

だが、予知夢を見て、そこで指示されたところに行くと本当にそれがあったりする。

いちばんはやいもので3日〜1週間前後の予知、ながいもので数年後の予知

予知だけでなく 神と呼ばれる存在のよく漫画であるような

天の声だけはっきりと夢の中で話しかけてくるようになる。

そういうことを他人に話していけるものではなかったし、絶対に異常だと思われるのがおちであるので

誰にも秘密にすることにした。だけれど、その教えられる情報の正確さといったら、ネットと比較してみても、それ以上であった。

これは疑うことができなくなるか?というほど。毎日当たるようになる。

それが続くようになると、だんだん信じられるようになるのだ。

いちばん安心したのは、その能力が僕だけではなく僕のいとこである姉ちゃん

ユキ姉ちゃんも同じように霊能を持っていることだった。力は遺伝するのかしらね、と姉は言う。

姉は歌手をしていて、イチキシマサユリという芸名で歌を歌っていた。

先祖が海賊だったころの夢をフラッシュバックしてみていて

東京に住んでいるから、住宅街で起こる事件の予知夢とかを連日見て怖い、と僕にメールしてきたりして

互いに励ましあっていたのである。こういう能力は、ある者同士でないと分かり合えないから。

姉が言うには、僕らの先祖は海に生きる人々だったそうで、この力もその影響があるらしいということ。

ユタ・・・・といわれる人々か?よくはわからなかったが。そういうものかと直感した。

僕の個展にたくさん来てくれていた女の子と仲良くなってきてから、ある日夢に

蒼い蛇が現れた。「あの女はお前に害をなす。その虫けらとはようわかれぬか。おまえには、似合わんん!」

といきなりその蛇がいきりたちぼくと女の子のかかわりを割いて、家から追い出した。

翌日、その女の子から手紙が届き、友人が自殺をしたと書いてあった。

もう今後幸せになるつもりはないから、テルヒコくん、私は頑張って何とか生きていくわ、さようなら・・・

という文章だった。これは別れの手紙か?と思うと同時に、蛇のことを思い出して玄関を出ると

夢と同じように家から蛇がさーっと音を立てて逃げ出した。

「ぼくは・・・」 彼女は単に今苦しんでいるだけなのだろうが、それを神が教えてきたのか?

それらが続いたころ、天の声はもう一つの啓示を僕に与えた。

「お前の姉とお前さんは、私の意思で出会わされている。お姉さんを大事にしろよ。私が合わせたのだから」

姉は、神という存在の導きで僕の所へ来たというのか?

そうしていると、ある夜夢を見た。自分を見つめながら、涙を流す黒い髪の女が

「よく生きていてくれた・・・あともう少しであんたに手が届くんだ ・・・」といってくる。

その女が朝起きたら僕の家の前、玄関にいた。

その姿は青い龍蛇となって「元気にしていたか少年。お前を育てて守ってきたのは、儂だったんじゃよ」

といって「わたしのうしろについてこい!」と僕をいざなった。

不信感に見舞われながらついていくと、水沼神社という神社にたどり着く。

そこへ実際に行くと大きな石碑を見つける。「水波女神」というものであった。

「ここでかつて少女が龍蛇となった言い伝えがある」

後ろを振り向くと、ハットをかぶった老人がお茶を飲んでいた。

「坊主、最近おかしな夢を見なかったか?もてる男はつらいねえ」

いきなり老人はつぶやいた。

「竜宮城で待つ、ということだ。わしのすることは姫様の言葉を伝えること。もうそろそろ時は来ているようだ」

そうおじいさんはいって、きえてった。

「スカウト、そういうことだ」

そして18歳のある日、(テルヒコよ天はお前を使う お前はもう元の世界には戻ってこれない。これから我々とともに新たなゲームを始めてゆく)

といわれた。そう、新たなゲーム。そのゲームを始める時が来たのだという声がした

僕はこの世から一瞬にして消えたのだった。

だが同時に、僕の記憶もそれまでのものが一切消えてしまうこととなる。

実に都合のよく

USBメモリーに保存できるものなら保存してしまいたいほどである、だが現実は時として唐突にすべてを奪い去るのだ。

まるでそれは神隠しのように。

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